単純に戦争映画、特攻美談映画、と思っていた節は最初からなくて、ほぼ無の状態から観ることは出来たと思う。百田補正のようなものは多少入っていたけれど。
問われるのは生き残ったものの責任ではなかったか、と思う。皆が臆病者、と呼ぶ小隊長が、どのように、時間を経て自分に繋がっているか。自分は何故、生きていたのか。生きてきたのか。この国はなぜ、今があるのか。物事、物語はそう、「単純」ではない。simpleに語れる事は少ない。世界は物凄く「複雑」だ。その中で物語の表層だけを捉えて、「この国は滅ぶ」と叫ぶ人たちのなんと多いことか。物事の断片だけ捉えて、「反対」と叫ぶ人たちのなんて多いことか。本当に大切なのは、本質を捉えて、深く深く、物語を理解することだと思う。何故、そうしたいのか。何故、そうなるのか。解決するために何をすれば良いのか。生き残った者の責務として。
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